『Turning point』
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休み四日目になると、すっかり体調も良くなった。


会社に行けるかな?と思ったけれど、せっかくだからのんびりと休むことにした。

体調が良くなってくると暇を持て余してくる。 でも、まだ薬を飲んでいるから完全復帰じゃないけれど。
とりあえず、少し起きあがってみる。 テレビを見ながらだらだらする。


食欲も出てきたので、冷蔵庫の中のものを適当にあさり、とりあえず食欲を満たす。
お昼になると、携帯が鳴り、朋美からのメールが入る。

携帯に表示される朋美の着信表示を見ると、昨日の朋美の真剣な顔が浮かんでくる。
できるだけ考えないようにしているのに、ふとしたことで、浮かんできてしまう。


まずい、意識しすぎている。 来週会社に出てもこんなんじゃ、変に思われてしまう。
頭に浮かんでくる朋美への意識をかき消しながら、とりあえず携帯メールをチェック。

『和美へ

 やほー、今日の調子はどう? ちゃんと薬飲んでる?
 昨日午後から会社さぼったのに、なんか今週は長い気がするよ。
 それに、和美がいないと会社つまんないよぉー。
 それじゃ、ちゃんとお昼食べて薬飲むんだよぉー。』

何気ないメールなのに、いつもこんなやりとりをしているはずなのに、
つい昨日の事から意識してしまう。


あぁ、やばい。 こんなんじゃ、本当に前みた悪夢みたいに朋美に気付かれてしまう。
明かに怪しい人状態だ。

意識しないようにするにはどうしたらいいのだろう。


少し前までは、自然に接していたのに。 好きだったけれど、普通に当たり前のように
友達でいられたのに。

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