『Turning point』
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足と全身を抱え込んで私は部屋の片隅でふさぎ込んでいた。



そうしてしばらくしていると、朋美が目を覚ました。


「和美・・・?」


気づかれちゃいけない。 私は罪悪感にさいなまれながらも
それを気づかれないように、必死で気持ちを切り換えた。

「ん? どうしたの?」

「あっ、えっと、隣にいたはずなのにいなくなっていたから。」

「あぁ、少し前に目が覚めたから。」

「そう・・・。」


そういう朋美がどこか寂しそうに見えた。

「まだ眠い? それともお腹減った? 何か食べる?」

私は自分の状態を知られまいと必死で気持ちを抑え、何事もなかったように取り繕った。

「今何時?」

そう言われて時計を見ると、16時を過ぎていた。


「そういえば、朋美は今日何時頃帰る?」

朋美と目を合わさずに、それだけ聞いてみた。
私は心の底で、早く朋美と離れたいと思っていた。

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