『Turning point』
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シャワーを浴び、着替えて台所に戻ると、朋美が冷蔵庫を開けながらこっちに気づいたので目が合った。
どうやら目が覚めて、何か飲み物を探していたらしい。


「おはよ」

昨夜の事を思い出しているのか解らないから、軽く声をかけてみた。

「お、おはよぉ・・・。」

朋美はぎこちない口調で答えた。

「?」


この一言では朋美の様子がまだ読めない。
ただ、いつもの朋美とは違い、何かばつが悪そうな、そんな落ち着かない雰囲気だった。

「昨日は結構飲んでいたけど、2日酔いとかになってない? だいじょーぶ?」

「う、うん、それは大丈夫。 少し頭は重いけど。 和美は大丈夫?」

「朋美の半分も飲んでないから大丈夫だよ。ただ、少し頭が重かったからシャワー浴びていたの。
 熱めのシャワーを浴びたらさっぱりしてスッキリしたよ。 朋美も使ったら?」

「あっ。う、うん、そしたらシャワー借りるね。」


なんだろう? 気のせいなのか、朋美が私と目を合わせていないような?
昨日の自分が打ち明けたことで、私が何か気にしているのかと思っているのだろうか?

朋美はミネラルウォータを取り出し、慌てて水を一杯のんでシャワーを浴びに風呂場に消えた。
なんかあわただしいような、落ち着きがないというか。



いままで何度か朋美が泥酔した翌日の朝を過ごしてきたけれど、こんな事は初めてだった。

いつもだったら、ケロっとして、すっきりした♪と言わんばかりに、元気溌剌なんだけど。

とりあえず、朋美も起きたことなので、朝食の支度をすることにした。
といっても、昨日の総菜のあまりと、トーストの準備とコーヒー用のお湯を沸かす程度。

台所で簡単に支度をしていると、湯上がり姿の朋美が出てきた

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