『いつか、あなたの隣りに -浅野Side-』 |
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「カサカサッ」 シーツに衣擦れする音が聞こえ、意識が覚める。 目に優しい光を感じる。 どうやら、もう朝らしい。 目をゆっくりと開けると、目の前には、ほんのりと顔を赤らめて目線が落ち着かない 森田さんの顔があった。 「ん・・・、んーーー? あら、森田さん、起きたの?」 寝起きで少し枯れた声で、森田さんに声をかけると、 「あっ、えっ、あっ、お、おはようございます。」 少し早口な声が返ってくる。 「おはよう。 少しは寝れたかしら?」 慣れない所で、ちゃんと眠れたのが気になり、彼女の顔をのぞき込む。 「あっ、は、はい、ぐっすり寝かせていただきました・・・。」 ぐっすり寝れたと聞けたことで、少しホッとする。 でも、今一体何時なのだろ? そんなに寝た気がせず、部屋の時計を見る。 「えっと、今何時なのかしら・・・、あぁ、まだ8時なのね。 まだ起きるには早いわ、もう少し寝ましょう。」 まだ、4時間ほどしか寝てない。 森田さんも私ももう少し寝た方がいい。 そう思い、私はもう少し寝ることを伝え、目を閉じた。 不意に、私は何かを抱きしめている気がしたけれど、それが何なのか思い出せない。 でも、それはとても暖かくて、とても心地がいいもので。 柔らかく、あまりの心地よさに、思わずギュッと抱き直す。 (何かしら・・・、この暖かくて安心できる優しい感触は・・・。) 目を閉じたことと、この心地よさに誘惑され、何なのかを考える思考力を奪われる。 そして、私は再び深い眠りに誘われた。 |
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