『Cross roads』 |
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帰り途中に、和美からメールが入る。 今日の私の見舞いに対する感謝の気持ちが書いてあった。 今までのツケと、今回の分で、和美が元気になったら 何をおごってもらうか今から考えておくから♪ 私はすぐにこう返信した。 今日の具合からすると、週末には和美は元気になるだろう。 良かった。 思ったよりも元気な和美に会えてよかった。 思い切って見舞いに言って良かった。 いろいろな心配や不安から解放され、私は久しぶりにゆっくり眠れた。 翌日いつものように会社に出勤。 いつものように仕事をして、今日もお昼は一人で食べる。 今週の和美がいないお昼はとても素っ気なく味気ないものだったので その気持ちを込めて和美にメールをいれる。 『和美へ やほー、今日の調子はどう? ちゃんと薬飲んでる? 昨日午後から会社さぼったのに、なんか今週は長い気がするよ。 それに、和美がいないと会社つまんないよぉー。 それじゃ、ちゃんとお昼食べて薬飲むんだよぉー。』 和美からの返信はない。 お昼食べて寝てるのかな? 返事がなくてももう不安にはならない。 昨日、和美は私を必要としてくれていることが解ったから。 私が側にいてもいいんだと思ったから。 和美が好き。 昨日の和美を見る限り、和美も私のことは好きでいてくれてるはず。 私の好きという気持ちと和美の好きという気持ち。 それはきっと、重さも深さも意味も違う。 それでもいい。 私は和美が好きで、和美も私のことを好きでいてくれる。 側に居ていいなら、ずっと側にいたい。 ただ、和美のあの心揺さぶられる可愛すぎる笑顔や仕草にはちょっと困る。 私の自制心がいつまで持つんだろうかって・・・。 いつか自制心が崩れて、和美に自分の想いを伝えてしまうんじゃないかって不安はある。 それと、前のように、いつか和美に彼氏ができたら・・・、そんな不安もある。 和美が誰かと恋愛する事はこの先いくらでもあるかもしれない。 その時、私は耐えられる? でも、それでも、私は和美の側にいたい。 和美が私を選ばなくても、私はずっと前から、和美だけを選んでいたのだから。 |
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