告白【クリスマス編】
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【おまけ:クリスマス編 その2】

12月24日 PM8:00

帰る途中、マンションの最寄り駅のデパートでオードブルとシャンパンと小さなケーキを買った。

そして、有希の部屋で、ささやかなクリスマスをした。

部屋の真ん中の小さなテーブルに角隣りで座って過ごすクリスマスはとても幸せだった。

オードブルと軽い食事を食べ終え、シャンパンを飲み終えた時に、
有希が「ケーキ食べる?」と聞いてくる。
「うん」と頷くと、有希は紅茶の支度をして、ケーキと入れ立ての紅茶を用意してくれた。

「はい、クリスマスケーキ。」
「ありがとう。」

「それじゃ、改めてメリークリスマス♪」

そう言って、有希は紅茶を飲もうとした時、

「あっ、その前に、ちょっと渡したいものがあるんだ。」

「うん? なぁに?」

「これ、今日の記念に買ったんだ。」

そう言って、私はさっき有希に黙って買ったプレゼント用に包まれた小さな箱を出した。

「えっ?? いつの間に?」

「内緒! それより、開けてみて?」

有希はおそるおそる包装紙をはがし、その中から出てきた、ビロードに包まれた青い小さな箱を取り出した。
静かにその箱を開けると、

「あっ・・・。」

見覚えのあるものが入っていたので、思わず有希は声を上げる。

「な、奈美! こ、これ、どうして?」

「有希、実はそれをじっと見ていたでしょ? だから買ったの。」

「えっ! で、でも、これ、高かったでしょ?」

「んー、まぁ、それはそうだったんだけどね。 有希が気に入っていたみたいだから。」

そう言って笑顔で有希の顔をみると、

「でも、でも・・・。」

どうしていいのか解らないような、困ったような顔をしている。

「あのね、それで一つ提案があるんだけど。」

「えっ?」

私はピアスを一つ取り、今有希がしている左側のピアスを外して、
新しいこのピアスをはめた。

恥ずかしそうに顔を赤く染めて有希は目を閉じてじっとしていた。

ダイヤとサファイアのピアスは素晴らしく有希の耳に似合っていた。

「有希、とても良く似合う。」

有希は恥ずかしげに、そっと目を開けた。

「あ、ありがとう・・・。」

もう一つのピアスを取り、恥ずかしそうに俯いている有希の手を取りそっと握らせる。

「えっ?」

驚く有希の耳元にそっと囁く。

「もう一つのピアス、それ、私にしてくれる?」

更に驚く有希の手を取り、そっと私の耳元に導く。

「ねっ? 1つのピアスを、私と有希の2人でするのって、いいと思わない?」

そう言うと、やっと有希の顔が笑顔になり、

「奈美!」

私の名前を呼んで抱きついてきた。

「ゆ、有希・・・。」

今度はこっちが驚いて、どもってしまう。

「ありがとう。 本当に嬉しい。」

「本当はお揃いで2組買いたかったけど、ちょっと予算オーバーだったから。」

「ううん、お揃いより、この方が嬉しい。」

「それなら良かった。 それじゃ、私のに付けてくれる?」

有希は優しく私の今しているピアスを外して新しいピアスをはめてくれる。
その優しい指の感触が少しくすぐったくて、恥ずかしくなる。

「奈美・・・。 奈美も良く似合う。 綺麗・・・。」

「これね、私と有希の誕生石だって気付いた?」

「あっ・・・。」

「だからね、どうしても買いたかったの。 初めて有希と一緒に過ごすクリスマスの記念に。」

「奈美・・・。 奈美・・・。」

有希が涙を浮かべながら、抱きついてきた。

「メリークリスマス。」

有希の耳元でそうつぶやき、指でそっと有希の涙を拭き取ると、
今日渡したばかりのピアスにそっと口づける。

「メリークリスマス。」

有希は笑顔を浮かべている。

どちらともなくお互いの顔が近づき、そして静かに口づけを交わした。


Happy Merry Xmas.






−言い訳と言う名のあとがき−
すみません、やっつけ仕事でした。 はっはっは!
わたくし、ピアスしていないので、あまり良くわかりませんが、片耳ピアスはその筋の人が多いとか。(どの筋?)
まぁ、あまり甘くないかもですが、とりあえず季節物ってことで。 とりあえず、告白ネタは、この辺で終わりになるかも?
まだ続いて欲しい!!というリクエストなどがありましたら、その後どうするか考えます。