告白【おまけ?】
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【おまけ:その後?】※これは、中編小説【告白】の直後の話しになります。 まだ読んでいない場合はそちらからどうぞ。


奈美の宿泊ホテルの部屋、玄関近くの壁に2人寄り添いながら抱き合うこと十数分。
お互いの気持ちを確かめ合い、5年間伝えられなかった想いが叶った後、
徐々に今居る場所の不自然さが気になってくる。

奈:あ、あのさ・・・、こ、ここはなんだから、あっちに戻らない?
有:あっ、う、うん・・・。

静かにお互いの体を離し、奈美は有希の肩を抱きながら、部屋の中で一番場所を取っている
ベッドに腰掛ける。有希は恥ずかしそうに、俯いているけれど、顔がほんのりと
赤みを帯びているのがわかる。

奈:あ、あの、有希は、この後時間は、大丈夫なの?

偶然有希と今日再会できたものの、よくよく考えてみると、電車に乗っていたということは、
有希はどこかに出かけている途中だったんじゃないだろうか?と気になりだした奈美。

有:あっ、うん、大丈夫。

奈:どこかに出かける途中だったんじゃないの?

有:もう用事が済んで、自分のマンションに帰る途中だったから。

奈:マンション?                                    

有:うん、会社に勤め始めたと同時に、一人暮らし始めたの。ここの隣の駅なんだけどね。

奈:そうだったんだ。そ、それじゃ、、、そ、その・・・。

有:??

奈:あのさ、今日・・・、っていうか、もう少し一緒にいたいんだけど・・・、いいかな・・・。

恥ずかしさに顔を赤らめ、目線をハズしながら小さな声で呟く奈美。
そんな、照れている奈美をみながら、同じ様に恥ずかしさに顔を赤らめる有希。

有:あっ、えっと・・・、うん。 あの、えっと・・・、私も、奈美と一緒にいたい・・・。

奈:っ!? !!!

有希の言葉に嬉しさのあまり動揺し、目を見開いて有希を見つめてしまう奈美。
そんな奈美を眩しそうに有希は見つめながら、片手でそっと奈美の頬に触れる。

頬に優しく添えられた有希の手を、奈美は自分の手で上から包み指を絡め、
真剣な表情で、有希の瞳を見つめる。

奈:有希・・・、愛してる。

ゆっくりと顔を近づけ、有希の耳元で奈美は心を込めて気持ちを伝える。
奈美と甘い囁きと熱い吐息を耳に感じ、有希は目を閉じながら余韻に浸る。

空いている手を有希の肩にかけ、ゆっくりと優しく有希の体をベッドへと促す。
有希は奈美の手に体を預け、静かにベッドに体を横たえた。


ベッドに投げ出された有希の体に覆い被さる奈美。
肘と足の膝で有希に体重をできるだけかけないようにしながら、奈美はゆっくりと有希の全身を抱きしめる。

体全身で奈美を感じながら、有希は両手で奈美の顔を包み込み、自分の方に奈美の顔を引き寄せる。
有希の手に包まれながら、奈美は有希に顔を寄せ、そして何度目かのキスをする。

触れるだけのキスから、徐々に熱を帯び、深いキスに変わっていく。
その熱い情熱的なキスを離さないように、有希の両手は奈美の頭ごと抱きしめる。
5年間押さえていた気持ちを取り戻すように、奈美は有希の唇を貪る。
そんな奈美の気持ちに有希も自分の唇で応えた。

長い長いキスを終え、お互いを抱えていた腕の力を抜き、顔を離す。
興奮とわずかな息苦しさから息があがり、2人とも肩で呼吸を整える。

少し離した顔の距離さえももどかしくなり、奈美は有希に顔を寄せながら
自分の高ぶる気持ちを伝える。

奈:有希・・・、離したくない。 今だけ、今夜一緒に居たい・・・。

奈美の言葉の意味を一瞬に察し、耳まで真っ赤にする有希。
返事が返ってこない有希に、応えを促す奈美。

奈:ごめん、何もしないから・・・。 ただ、有希をずっと感じていたいだけだから・・・。

恥ずかしさで顔を背ける有希。

有:私も・・・、私もずっとこうしていたい・・・。

小さな声で、有希は応えた。

静かな部屋の中で、2人の吐息と合間に交わされる愛の言葉が奏でられる。
このひとときは、離れていた2人の時間をあっという間に埋めてしまうほど至福の時間となる。

そしてベッドには、幸せそうに抱きしめ合う天使のような寝顔の2人の姿があった。




−おわり−





【あとがきという名の言い訳】
ごめんなさいです。 ほんとーにスンマセン・・・。中途半端っぷりこの上なしって感じです。
でも、これが限界です。これ以上書けないんです。 許してください。(平謝)
そいでもって、実は最後だけ書き換えました。 どーしても最後だけ納得がいかなかったので。 ご容赦ください。